EIKO ROUNGE
エイコラウンジ
「OFF」の役目
今の時代でこそ、水泳のシーズンがほぼ年間を通じてとなっている。エーコが水泳を始めた頃には
室内プールも少なく、夏場のシーズンが終わったら、必ず『OFF』シーズンがあった。走ることが
主とした陸上トレーニングだった(水泳部は・・)けど、そのお陰でか?今だに走ることが出来ている。
コーチになって・・
選手指導を初めてから、小さな子供(小学生)が毎日毎日プールに来る生活を見てきた(させてきたとも言う!)
自分では経験のなかった小学時代のスイミングスクールへ通うということ。
エーコが初めて加古川で選手クラスを持った時は、小学生の子供ばかりだった。
けど・・そんな小さな子供ばかりでもエーコは「OFF」シーズンを与えてきた。
それは・・普通の子供に戻す時期・・だった。
帰宅部の友達の生活、塾だけを週に何日か通う子の生活、自由奔放に遊んでる子どもの生活・・・
そんな普通の生活をしてる子供に『年に数日間は戻す必要』を感じていた。
子供は小さ時に「選ばれて?」か「望んで?」か本当に小さい頃から水泳付の毎日になる。
また家庭でもそれに合わせるように、シーズンの最中は家族ではどこにも行けず、何かの思い出も作れず。
それが・・当たり前になって、そんな年月が気が付くと5年も6年も・・過ぎてしまう。
「OFF」を取らせることによって、やりたいことがある。
それは・・いろいろあるものから『水泳を選ぶ』ということ。
子供同士で遊ぶことの楽しさ・・どこかに行ける面白さ・・なんかを実際にできるように、時間を与える
・・・それが「OFF」の意味だと思っている。
親にしてもしかり。子供の練習、プールがなければどれだけ時間があるか?どれだけプールによって心身
ともに拘束されてるか・・・に気が付く。
それでも、選手を続けさせようとする親の気持ちや、普通の子供に戻った我が子を・・また厳しい、先の
見えないようなところに進まそうとするか??は究極の問題となってくる。
オリンピックに出た選手がよく言う、「OFF」の期間によく考えて??も、はぁ~??
って思う。選手をするのなら辞めるのは『引退』ということ。
けど、それは口にすると余りにも大きすぎる。だ・か・ら・・そうそう言えない。
言ってしまうと全てが無くなるような気がするから・・。
昔から・・多くの選手の『引退かどうか迷ってます』という話にもか随分と関わってきた。
何時もエーコは即答で返す
。『辞める時というのは迷いも何もない時のこと。自分で分かってるはずやろ・・』と。
一旦、辞めて・・また、復活して・・というようなことをしてでもやりたい!と思うのは『勝てる見込み』を
感じてるから以外にない。本当に勝てないのなら、自信がないのなら『復活』なんてしないし、やり切った感も
元に戻るようなところもない。
小さな子供に「OFF」を与えると、水泳に対しての『本音』が垣間見ることができる。
自分の意志での選手か?>>> 小さいな頃からの習慣・・の延長か??
やらせれてる選手か?>>> 何に対して褒められたいのか??
頑張りたい選手か?>>> 何のために頑張りたいのか??? とかね。
保護者に「OFF」の期間を設けると、生活の時間が変わるし、余計な心配もなければ、なんとなく自分の時間が
持てるような、平和な感じになる(ような気がする・・だけなのに・・)
これから先も・・子供に『しんどいこと』を選ばせるのか?本当に選ばせてええものか??
期待を寄せて時間をかけてそれなりの「成長」ができるのか??とか・・・
そうです!!ここが一番『ポジティブ』にならなあかん難しい所やと思う。
昔・・小学5年生の男の子の親からこんなことを言われたこともある。
「何で1か月も休むのですか他のスイミングは休んでも2日ぐらいです。お月謝も払ってるのに」と。
その時どう返答したかはっきりとは覚えていないけど、次のシーズンで他のスイミングへ行った
(のではなかったかな??)
寮で選手を預かってるとき、OFFには学校も休ませてでも家に戻していた。親から言われる。
「コーチ、もう(寮に・・)帰らせてもええ??。気を使ってしんどいよ・・」ってね。
体調を壊したらあかんし、余計なことを言ってもアカン・・し・・とか自分の子供だあって、自分の子供
ではないようなところを感じてしまうのだと言う。『競泳選手』が帰ってきた。けど・・数日で、、子供も
『もう帰る!!」と言って戻って来てたようだ。
選手を育てていくのに・・一番大切なのは『タフな頭を作っていくこと』やと思ってる。
タフな頭とは、よく言う『メンタル面の強化』と言うことになる。どんなことに対しても、水泳以外でも自分
自身の意思が持てて、粘りのある考え方や行動が出来るようにしていくこと。
そうすることが何よりも速くなる、強くなる近道やと・・思っている。
それは、年齢でもなく、経験でもない。強い選手でも、弱い選手でも・・同じこと。
強くなるためには「勇気」と「決断」が何よりも大事!だと思う。
自分自身で、選手自身が・・『さぁ、次は・・』と向かっていこうとする準備期間で、全ての切り替え=リセットの
時間が「OFF」シーズンだと思う。
井村先生が乾選手のデュエットの選手対するコメントをしてた。『甘い!戻るとこはない』と。
限られた時間で完成させなあかん競技の絶対的な意見やと思った。さすがや・・・
けど・・・もし、今、お会いしたら・・
『田村さん、チョットたるんでるんと違う??時間ないで・・』と言われるやろな(ノД`)・゜・。