迷える母

小さな頃から水泳を習わせて、ある程度泳げるようになって、選手コースへと誘われて一番喜ぶのは
多分、本人より「母親」だと思う。父親は仕事でそんなに通うことに協力など出来ず、母親からの報告を
聞いたり、休みの日に送迎をしたりするだけだから。
けど、子供が大きくなってくると母親の言うことは聞かなくなってくる。これは反抗期でもなく・・
「水泳をしてる、水泳を頑張る子供自身の意思の芽生え」だと思う。

水泳選手の親に限らず、幼少からスポーツをやらせる親は・・親本人はわからないまま「スパルタ」である。
その反面「私は何も解らず、この子が頑張りたいというから協力をしてるんです」と100%口を揃えて言う。

私は若い頃から、親はそっちのけで選手コースをやってきた。
基本❣❣「子供を預けてるんでしょ!」のスタンスが強く、ならば・・「金は出しても口は出すな❣❣」
ぐらいの勢いと、子供に対する絶対的なものがあった。
そんな私でも・・数年間に何人かは「この親アカンで❣❣」も・・・いたりした。

子供を客観的に見れない人。
・・・子供の苦しみが自分自身の事になり、安易に自分の考えで進ませようとする。
子供が伸び悩んだり迷ったり・・泣いたりわめいたりするのはあたりまえのこと。
義務教育でもない、楽しくもない、しんどいことを選んでやらせている❣❣という「責任」がない。

強い選手に憧れるような人。
・・・親は2種類あると思っている。
こと、水泳に関わらず・・全ての事を子供の成長までもコーチに託すような、任すような親と、
水泳の競技成績をコーチに託すような親だ。
私が関わってきた選手のほとんどは・・前者に当たるような気がする。
でないと・・私とは「信頼関係」は築けなかったように思う❣❣
けど、今はそうでないような・・後者のような親をよく見かける。今の時代だからなの??かな??

元仕事仲間がなんば付近で・・念願のお店を開いた。そこには昔の教え子達がたくさん通っている。
水泳選手にとって・・というか、選手をする期間って、人生のほんの一部分でしかない。そんな短い期間に
一生涯、「コーチと呼べる人」を持てるか持てないかって「水泳の価値」が大きく変わっていくような気がする。
楽しくもない、しんどい練習を何年も続けて来て、けど、自分は頑張った❣❣と思えるような時間が、将来・・、
どれだけ役に立つのか❓どれだけ良い時間だったといえるのかは・・・子供には解らない。

だ・か・ら・・・親は間違えたらアカンと思う。自分の意見が正しいのか、子供にとって何がベストなのかの
選択を・・解らんかったら聞けばいいんじゃないか??
『聞くは一時の恥!聞かぬは一生の過ち!!』になることもある・・・と、思うんやけどなぁ~!(^^)!

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